ANA自社養成パイロット採用試験対策のコツを解説(ANAグループ(ANA・ANA WINGS・PEACHを含む))【2023 最新版】

ANAグループ(ANA・ANA WINGS・Peach)の自社養成パイロット採用試験対策

さて、4部構成でお送りしている自社養成コラム、いよいよANAグループに焦点を当てて、傾向と対策について解説いたします。

最後(4部構成全て)までじっくりとお読みください。

なお、まだ4部構成の初回をご覧になっていない方は、ANA自社養成パイロット採用に関する、基本的な話は、以下ですでに解説しておりますので、以下もご参照ください。

ANA・JAL・SKY共通 自社養成パイロット採用試験 傾向と対策 最新版

目次
  1. ANAグループ 自社養成パイロット 採用試験 まず初めに注意すべき点
  2. ANA自社養成パイロット採用募集傾向【2023】
  3. ANA WINGS(ANA ウイングス)自社養成パイロット採用募集傾向【2023】
  4. ピーチ(Peach)自社養成パイロット採用募集傾向【2023】
  5. ANAグループ 自社養成パイロットのエントリーシート(ES)・SPI・心理適性検査・航空身体検査対策のコツ
  6. ANA自社養成パイロットのグループワークの試験内容・対策のコツ
  7. ANA自社養成パイロットの個人面接の試験内容・対策のコツ
  8. ANA自社養成パイロットの適性検査・航空適性検査 FFS(フルフライトシミュレーター)の試験内容・対策のコツ
  9. ANA 自社養成パイロットの役員面接の試験内容・対策のコツ
  10. まとめ

ANAグループ 自社養成パイロット 採用試験 まず初めに注意すべき点

パイロット志望の皆さま、ANA・ANA WINGS・Peach各社の自社養成採用試験の準備や対策を始める前に、まず注意していただきたい点があります。

詳しくは共通ページの冒頭で、もっと詳しく触れていますが、、、

  • 画一的なものを用意しないこと
  • 個性を尊重し、誰にでも分かりやすく短文で説明すること

といった、金太郎飴ちゃんにならない対策が求められています。

パイロットの採用試験は、表面的に整えるものではなく、行動特性(思考特性)を見ているため、表面的な言葉やエピソードでは誤魔化しが出来ません。

詳しくは、以下バナーをお読みいただき、「こんな質問が出題」「こう書いたら採用」といった、各社試験の非公開情報を、犯罪と知らずに公開しているページの利用は犯罪を助長していることになるのと、そもそも、貴方らしさ(特徴)を失い、パイロットへの道からも遠ざかる結果に繋がりますので、ゼッタイに避けるべきです。

当、ANA自社養成パイロット採用試験コラムにおいても、PILOT専門進学塾(PJ)での指導方針に沿って、書き方話し方といった表面的なものではなくて、パイロットに相応しい考え方捉え方について解説していきます。

「採用担当者が、どんなパイロットを望んでいるのか?」という視点で、読み進めていただくようにお願いします。

これからはChatGPTを就活に活かす方が増えていくことが問題視されていますが、ChatGPTを使うことも、インサイダー情報を使うことも、全く同じことです。
そんな金太郎飴ちゃんは、AIに代えられ、淘汰されていくでしょう。

コラムに気づいた貴方の時代!!ということですね!

ANA自社養成パイロット採用募集傾向【2023】

ANAの自社養成の特徴は、FCAT(Flight Crew Assessment Test)と呼ばれる、ANAグループ会社合同で行う、パイロット適性テストを用いていることです。

一昔前まで、自社養成採用試験は、グループ会社であっても、別々に実施をしておりましたので、受験生の負担が多かったり、会社も費用を無駄にかけたりと悩みが多かったのですが、ANAそしてJALでも、グループ会社でまとめて、採用試験を行う形にだんだんと切り替わってきております。

またANAでは、従来の訓練所から、本田航空での基礎訓練に変更し、MPL(Multi-crew Pilot License)ではなく、CPL(Commercial Pilot License)取得の訓練に改められたことも特徴の一つです。

MPLは、パイロット不足を止めるために、欧米などで一時期流行した免許資格だったのですが、日本でもMPL導入が始まった頃にはすでに完成度の高い「日本式CPL訓練シラバス」があって、MPL導入のメリットが日本ではあまり感じられなかったこともあり、結果的に、以前の形に回帰してきているようです。

MPL導入の検討をANAやJALが始め、航空局も研究を始めた当初から、冨村は指摘していたのですけどね。
やはりそうなりましたか、、、

なぜかというとですね、

海外ではエアラインパイロットになるのに、基礎課程訓練250時間程度に加えて、1250時間の完熟が必要とされており、エアライン採用試験は、1500時間のフライトタイムを求めてくるのですが、日本では結構昔から、250時間の基礎過程訓練の後は、すぐに旅客機を使った訓練に入ることができたこともあって、日本式CPL訓練シラバスは、海外と比較してよくできているなと思っていたからです。

海外ではプライベートパイロットも多い中で、日本ではパイロットといえばエアラインを含めて職業パイロットばかり。日本では、、、初期の段階からエアラインを見込んで厳しい訓練をすることができる。

そんな事情も背景にあるのです。

MPLシラバスもよく出来てはいるのですが、日本からすれば二番煎じなんですよね。
なぜせっかく良いものがあるのに、コストをかけて新しいMPLにしないといけないのかな?と思っていました。

なお、今回の訓練方式の変更においては、MPLでの経験を活かし、さらにCPL訓練を改良した新しい形を導入したとANAから発表されています。

ある程度、訓練体系が安定するまでは大変ですが、さらなる新しい日本式CPLに期待がかかりますね!

ANA自社養成パイロット採用募集状況・求める人物像とは?

ANAは自社養成パイロットに、どのような人物像を求めているのでしょうか。

パイロット志望の皆さま気になりますね。

ANAが求めているパイロット像は、
ズバリ、ANAグループの行動指針である、「ANA’s Way」に賛同して体現出来る人物です。

もちろんパイロットは技量も大切ですが、それ以上にお客様に安全で快適な空の旅をお届けするために、後ろに乗ってくださっているお客様、一人ひとりの心に寄り添った高い人間力が求められます。

人間力は一夜漬けの面接対策では誤魔化せませんから、採用担当者に「ANA’s Way」をごく自然に体現できていると判断された人が採用されるのです。

「ANA’s Way」に寄せるだけでは採用されませんので注意です。人間性など、受験生の方の本質そのものを鍛える必要があります。

事前に知っておきたい!ANAの会社の特徴

ANAは今でこそ日本のリーディングカンパニーであり、日本最大級のエアラインですが、その歴史はヘリコプターの使用事業から始まっています。

同じく日本を代表するエアラインであるJALは、戦前から航空輸送を経験しており、いわば、国策会社でした。

ヘリコプター事業と国策会社では、創業時点で大きな差があったのは言うまでもありません。

しかし、「追いつけ追い越せの精神」で歴史を紡ぎ、今では日本を代表するエアラインになっていったのです。

自社養成パイロットの採用にANA Career Meeting(パイロットインターンシップ)は有利?

いよいよ本題、ANA自社養成パイロット採用試験の話に進みたいところなのですが、、、
その前に、とても大切な話です。

ANAの自社養成パイロットになりたい方を対象に、パイロットインターンシップが用意される年度があるようです。

その名も「ANA Career Meeting(自社養成パイロットコース)」です。

パイロット向けのものは、12月〜1月頃に開催されることが多いようですが、まだ固定開催されていないこと、また、社会情勢などに応じて変更される可能性が高いですから、開催情報について、ANA公式サイトの採用ページを常にご確認ください。

情報をいち早く受信して、時間をかけずに完成度の高いエントリーができる力もまた、エアラインパイロットに必要な能力です。

なお、JALのパイロットインターンシップ同様に、本選考に何らかの形で繋がる意味合いがあると考えていいでしょう。

パイロットインターンシップの意味は、パイロットとして資質のある優秀な方を青田買いすることです。

自社養成パイロット採用試験より先行して、大学生・大学院生(学年不問)を対象に実施しています。

参加者が多く集まるイベントですので、インターンシップ本番に参加するためだけにエントリーシート(ES)、SPI、書類選考、グループ面接と、本採用と同じ選考過程を経るようです。12月開催の場合では、選考は8月頃の開始でしょう。

PILOT専門進学塾(PJ)にて高校生のうちから準備を整えた方は、大学1年生の時点でこのインターンシップに参加して、ANAから目をつけていただいておくことが肝要です。

パイロットインターンシップは青田買いの一種、すなわち、自社養成本採用につながる鍵を頂けるイベントでもあります。(採用が約束されるものではありません。誤解しないように)

ただの職業体験ではありません。人生の岐路です。

ですので、本採用試験同様に、しっかり準備をして取り組みましょう。

インターンシップの選考過程の対策については、本選考と同様の長期的な準備・対策を行うことになりますので
ここでは説明を割愛します。

ANA グループ自社養成パイロット 採用募集スケジュール

さて、インターンシップも終わり、いよいよANAグループ自社養成採用試験のお話です。

ANAグループの自社養成パイロット採用試験における採用スケジュールは、大きく二つに分かれています。

一つ目は「FCAT」、もう一つは「本選考」です。

パイロット志望の皆さまが、ANAグループの自社養成パイロット採用に応募するには、まず、ANAグループ共通のパイロット適性検査であるFCAT(Flight Crew Assessment Test)を受験します。

FCATに合格すると、本選考、つまり、ANAグループのエアライン(ANA、ANA Wings、Peach)の採用へと進む権利が得られます。

なお、ANAグループ各社(ANA、ANA Wings、Peach)で、併願することができます。

ANAグループ自社養成パイロットFCAT受験の流れ

ANAグループ自社養成パイロット採用試験を受験される方が、まず最初に受けなければならない
FCAT(Flight Crew Assessment Test)ですが、選考の流れは以下の通りとなっています。

選考の順序や内容は年度によって変更されますのでご理解ください。

選考科目備考
1次選考エントリーシート(ES)・書類選考
2次選考英語試験(GTEC)英語試験は免除が可能。詳しくは後述。
3次選考適性検査・心理適性検査適性はWEB上で実施された事もある。
4次選考個人面接・グループワーク・SPI
5次選考航空身体検査



ANAグループ自社養成パイロット英語試験免除の条件とは?

自社養成パイロットを目指す志望者皆さまの悩みの一つでもある英語資格。

色々な試験の種類もあり、また英会話力も含めた高いスコアが求められるだけに、お悩みの方も多い事でしょう。

ANAグループの自社養成パイロット採用では、この英語試験を免除できる条件が設定されています。

この英語試験免除、ぜひ逃さないようにいただきたいと思います。

免除の条件ですが、お持ちの英語資格(そのスコア)が基準に達していると、英語試験が免除される仕組みとなっています。

逆に言うと、免除できる英語資格(そのスコア)を持っていない方は、実際に受験する際に、条件を満たさないと、2次選考の突破は難しいだけでなく、場合によっては、エントリー敗退の可能性もあると考えることもできるのではないでしょうか?

基準を満たしていない方は、自社養成パイロット採用試験までの間に、この免除条件に書かれている点数を目掛けてコツコツと英語の勉強を進めましょう。

FCAT本エントリ―後、2次選考にて英語試験を受験して頂きますが、下記 英語スコアシートをお持ちの方は英語試験が免除になりますので、ご希望の方は、本エントリー時にスコアシートの提出をお願いいたします。
※本エントリー提出時に有効期限2年以内のスコアシートであること
※免除となるスコアは以下の通りです。
(GTECの場合:顔写真付きのスコアシート原本であること/「公開会場版」であること)
(TOEICの場合:Listening & Reading、Speaking & Writing の4つのスコアすべてがクリアしている必要がございます)
GTEC Business
基準 4技能 660点以上(1000点満点)
IELTS International English Language Testing System アカデミックモジュール
基準 4技能 Reading/Listening/Speaking/Writing 各5.5以上
Overall 5.5以上
TOEFL iBT

出典 ANA FCAT公式サイト内「よくある質問」

免除となる英語資格(とそのスコア)をざっと拝見いたしましたが、一般的に、海外での飛行訓練投入時に求められる英語基準程度か、それより少し低い基準であるようです。

つまり、半年以上の長期留学経験者であれば、十分にクリアできるスコアであると冨村は思います。

仮に長期留学を経験されていない方だと、留学をせずにこのスコアを取るのは、なかなか手強いかも知れません。

いずれにせよ、準備に時間がかかると覚悟して、日々の学習に取り組んでいただきたく思います。

ANA自社養成パイロットFCAT受験後、本採用の流れ

ANAグループ自社養成パイロット採用試験を受験される方が、FCAT(Flight Crew Assessment Test)を最後まで通過することができると、ANA本体の本選考へと進むことができます。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)に続く、本選考の流れは以下の通りとなっています。

(FCATからの通し番号)科目備考
6次選考個人面接・航空適性検査
7次選考役員面接・英語コミュニケーションテスト

6次試験の航空適性検査は、パイロット志望者皆さまにとって待ちに待ったフルフライトシミュレーター(FFS)を使ったものとなりますので、ようやく自社養成パイロット採用も、パイロットらしさが出てくる段階かなと思います。

7次試験の英語コミュニケーションテストを終えると、役員面接での最終的な意思確認を経て、内定に至ります。

ANA自社養成パイロット採用試験を受験される皆さま、いかがでしたでしょうか。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)に始まり、とても長く続く採用試験となります。

もしかしたら驚かれた方もいらっしゃるでしょうし、逆に気合が入った方もいらっしゃることでしょう。

ただ、採用試験は長いとはいえ、たったの2〜3ヶ月間ですが、採用試験までの間に準備しなければならないものの多さ、そして採用試験までに、それらを計画的に積み上げなければいけない、そんな点に着目いただき、早期に準備を開始いただきたいと思います。

年齢は20歳代中盤までであれば、まだ準備をして自社養成を受けるチャンスはあります。

ANA WINGS(ANA ウイングス)自社養成パイロット採用募集傾向【2023】

ANAに続いて、ANA WINGS(ANAウイングス)の自社養成パイロット採用試験について解説します。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)を終えた方が、ANA WINGSの本採用へと進むことができます。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)については、ANAグループ各社同じ内容ですので、先述の解説をご覧ください。

ANA WINGS(ANA ウイングス)自社養成パイロット採用募集状況・求める人物像とは?

ANA WINGS(ANAウイングス)は自社養成パイロットにどのような人物像を求めているのでしょうか。パイロット志望の皆さま気になりますね。

ANA WINGSが求めているパイロット像は、ズバリ、、、
さらなる飛躍のために人の心に寄り添うと同時に、積極性や主体性も兼ね備えた人物」です。

ANA WINGSは70席〜160席程度の比較的小さい機材で運航していることと、ANA国内線の過半数を担う、拡大期の会社である点と関係がありそうです。

事前に知っておきたい!ANA WINGS(ANA ウイングス)の会社の特徴

ANA WINGS(ANAウイングス)は、エアーニッポンネットワークが、エアーネクスト、エアーセントラルを加えた、ANA子会社3社を統合して、発足した会社です。

その発足が2010年ですから、わずか13年の比較的若い会社のように思えますね。

統合元のエアーニッポンネットワーク(本社札幌丘珠)ですら設立は2001年ですので、まだ若い会社で、勢いがあると言えるでしょう。

親会社のANAとは異なり、国際線はなく、国内線専門の航空会社です。

ANA グループ国内線の約5割をANA WINGSが運航しており、日本を文字通り、北は稚内から南は新石垣まで、幅広く運航し、日本全国にネットワークを広げています。

担当する路線の多くは、準幹線と地方路線なので、地方創生など、地域に根ざしたパイロットとして貢献したい志望者皆さまには、うってつけの会社です。

機材は、ジェット機B737-800からターボプロップ機のDASH-8-Q400まで、小型機ながらも、路線規模に合わせて柔軟に飛ばすことができるようになっており、ANAグループにとって、いわゆる「なんでも屋さん」のような会社だそうです。

ですので、コロナ禍で、全国規模でお客様が減った時、ANA WINGSのパイロットだけは、休むことなく全国飛び回っていたとか、、、

国内線のエアラインではありますが外国人機長もおり、ANA WINGSでパイロットを務めるには、英会話力が必要不可欠です。

ANA WINGS(ANA ウイングス)自社養成パイロット 採用募集スケジュール

ANAグループ自社養成パイロット採用試験を受験される方が、FCAT(Flight Crew Assessment Test)に合格することができると、ANA WINGS(ANAウイングス)の本選考が始まります。

FCATに続くANA wings 自社養成パイロットの採用スケジュールですが、以下の通りになっています。

(FCATからの通し番号)科目備考
6次選考エントリーシート・書類選考
7次選考一次面接
8次選考最終面接

ANA WINGS自社養成パイロット採用試験を受験される皆さま、いかがだったでしょうか。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)からはじまり、本選考に続く長い選考です。

大学4年生の方が受験されると、周りのお友達が内定を頂く状況で、この長い選考を戦い抜く必要があります。

周りばかり気になって気が焦る方は、パイロットに向いていません。コツコツと積み上げること!

気合いを入れて受験してください。

なお、ANAの子会社だからと言って、パイロットに求められる資質が変わるわけではありません。

もちろん!採用試験の厳しさもほとんど変わりはないのです。

強いていえば、身体検査の会社基準が、運航に問題のない範囲で少しは条件緩和されているかも知れません。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)の1次選考から5次選考の間は、ANAもANA WINGSも、どんどん受験生が絞られていく状況で、有名大学かつ英語ネイティブ並みの優秀な方ですら、どんどん途中敗退しますので、ANA WINGS自社養成パイロットに合格したければ、事前に長期間かけて行う準備すべきことや、心構えは、ANAと同じと思ってください。

ピーチ(Peach)自社養成パイロット採用募集傾向【2023】

LCCの中で、唯一自社養成パイロットの採用を行っているのが、Peach(ピーチ)です。

正式には、「パイロットチャレンジ制度with AIRBUS」という名称のようです。

Peachの自社養成は、ANA・JAL・SKYのような自社養成とは異なり、Peachが高額な訓練費用の一部を負担し、残りを訓練生が負担する仕組みになっています。

「パイロットチャレンジ制度with AIRBUS」とは、パイロットになる金銭的ハードルを下げることが目的の制度のことで、自社養成パイロット採用とは異なることから付けられた名称と受け止めましょう。

結局、訓練費用の負担があるのだったら、私大航空操縦と変わらないじゃないか、と思われる方もいらっしゃるとは思いますが、訓練生が負担する費用について、Peachが提携する三井住友銀行のサポートローンを用意して充てる事ができるので、訓練生は安心してパイロットを目指すことができます。

私大航空操縦よりかは、資金調達の目処が立ちやすいことはメリット。

逆にいえば、Peach以外のパイロットになる道は断たれてしまうので、会社側からすれば囲い込める、訓練生側からすれば決意を固めて頑張れる、そんな、(考え方次第では)win-winのような自社養成的な制度です笑

自社養成パイロット採用試験を受験される方の多くが、パイロットになるための訓練費負担が難しい方だと思いますので、そういった方でも、訓練費が借りられるのはメリットですね。

制度としては、win-winを狙ったよく出来たものですが、始まってまだ数年しか経過しておりませんので、もう少し成果を見てみたいです。

ピーチ(Peach)自社養成パイロット採用募集状況・求める人物像とは?

Peach(ピーチ)は、自社養成(的)パイロット採用にて、どのような人物像を期待しているのでしょうか。

Peachは独自性溢れる会社ですから、パイロット志望なら、尚更気になりますよね。

Peachがパイロットに求めている人物像は、ズバリ、
未経験の仕事にこそ挑戦し、その過程で、自分の持ち味を活かせる人物」です。

ピーチは創業から現在に至るまで、大胆なサービスを展開している航空会社です。

業界を驚かす発想を生み出す、Peachに採用されるには、パイロットも一社員として、個性やチャレンジ精神が求めているのでしょうね。

事前に知っておきたい!ピーチ(Peach)の会社の特徴

ピーチは2012年に、日本で初めてのLCC(ローコストキャリア)として運航を開始した航空会社です。

これまでFSC(フルサービスキャリア)の高額な運賃ゆえ、飛行機をあまり利用していなかった層を顧客に取り込み、成長し続けています。

開業した時に発表したPeachのコンセプト。

それは、、、「空飛ぶ電車」。

電車に乗るように、気軽に乗って、遠く離れた街へ行って欲しい・・・

コロナ禍での落ち込みこそありましたが、このコンセプトが社会的に評価をされて、現在までの急成長へと繋がります。

急成長の背景には、社員の多様性が鍵であったと言われています。
多様な人材がいるからこそ、前例のない大胆な発想が生まれるのでしょう。

Peachの会社へ行くと分かりますが、多国籍のパイロットばかり。

役員や事務職の方はラフな服装が多くて、まるで海外の航空会社のようです。

多様性溢れる社風の中で、自分の個性も発揮し、会社と共に成長していきたい方にはピッタリの会社だと言えますね。

国内線だけではなく、台北線など、近距離国際線にも進出しており、今後の可能性を感じさせてくれます。

ピーチ(Peach)自社養成パイロット 採用募集スケジュール

ANAグループ自社養成パイロット採用試験を受験される方が、FCAT(Flight Crew Assessment Test)に合格することができると、Peachの本選考が始まります。

FCAT(Flight Crew Assessment Test)に続く、本選考の流れは以下の通りとなっております。

FCATからの通し番号科目備考
6次選考WEB選考
7次選考1次面接
8次選考2次面接

Peachについて、エントリーシート(ES)はもちろんですが、面接でも奇抜な質問が多い傾向です。
6次試験〜8次試験は、個性と発想力を兼ね備えたパイロットになれるかどうかを見抜いてくる試験であると言えます。

Peachの情報は、採用方式がまだ新しいものであることから、今後大きく変わっていく可能性が高いと思います。

個性と発想力を兼ね備えたパイロット」をヒントに、十分に準備を整えてください。

なお、外国人機長が多いという理由や、海外での訓練もあるため、英語力は、ANAと同じく、高いレベルが求められます。

ANAグループ 自社養成パイロットのエントリーシート(ES)・SPI・心理適性検査・航空身体検査対策のコツ

さて、いよいよANAグループ(ANA・ANA WINGS・Peach)の試験対策について解説していきましょう!

ANAグループの自社養成採用試験(FCAT)が始まると、まず最初の関門がエントリーシート(ES)です。

ANAグループでは、6千名を超えるパイロット志望者が受験しますので、このエントリーシートで多くが敗退します。

エントリーシートまでにやっておくべきことは、この4部構成になっている自社養成コラムの初回、「ANA・JAL・SKY共通 自社養成パイロット採用試験 傾向と対策 最新版」の中の、エントリーシートのワンポイントアドバイスをどうぞご覧ください。

また、ANA WINGS、Peach共に、それぞれの社風など特徴を理解し、会社が求めている人材を考えたエントリーシート(ES)を作成しましょう。

続いて、SPI、心理適性検査、航空身体検査と続いていくのですが、これら情報についても、ANAグループだけでなく、各社共通の話となりますので、自社養成各社共通コラムのワンポイントアドバイスをどうぞご覧ください。

ANA・JAL・SKY共通 自社養成パイロット採用試験 傾向と対策 最新版

ANA自社養成パイロットのグループワークの試験内容・対策のコツ

ANAの自社養成パイロット採用試験(FCAT)でのグループワークでは、様々な課題をグループに与えて、制限時間内にグループ内で議論を重ねて、最後にプレゼンテーションをするといったいわゆる標準的なグループワークを行なっているものと思われます。

ANA自社養成パイロットのグループワーク試験内容・対策では、以下5つを解説します。

グループワークの試験内容とは?

ANA自社養成パイロット採用試験において、グループワークは選考の中頃です。

ANA自社養成パイロット採用試験のグループワークは、与えられた課題を他の受験者と協力して共にこなしていく、コミュニケーション能力と協調性が求められる選考です。

採用年度によって異なりますが、羽田空港近くにあるANAの訓練施設で選考が行われます。

受験生の一挙手一投足を見られていることを忘れてはいけません。

グループワーク対策のコツ

グループワークの対策と聞くと、どのような対策をすればいいのか分からない方も多いかと思います。

これにはまず、なぜエアラインが自社養成パイロット採用試験で、グループワークの試験を課しているのかを整理して考えてみるところから始めましょう。

ANA自社養成パイロット採用試験のグループワークは、受験者が将来的にパイロット、ひいては機長になれる人物かどうかをみている試験です。

採用側が見ている資質とは、リーダーシップや協調性など多岐にわたります。

ANAが欲しているパイロット像と、自分が考える「理想のパイロット像」を想像し、そのパイロット像を現在の自分と比較してみてください。

日々の生活習慣や人との関わり方、勉強、仕事の取り組み方などで直すべきところが見えてくるのではないでしょうか?

日頃から自分がパイロット候補生であることを意識して、「どのような振る舞い、考え方がパイロットとして相応しいのか」を意識しながら生活していくことが対策になるかと思います。

また、自社養成はパイロットの採用であるのと同時に、将来的にエアラインの経営に携わる、幹部候補人材としての採用も目的の一つですので、選考基準はかなり難易度高めです。

パイロットとしての資質そのものを見抜かれる試験となりますので、根本から自分を鍛えるつもりで、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)にて、「パイロットはもちろん、エアラインを率いていく人材としての資質」を学び取っていただき、成長に繋げてください。

自社養成合格者からのグループワークワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、グループワーク受験に当たってのワンポイントアドバイスを、パイロット志望の皆さまにお送りします!

まず初めに、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)卒業生で、自社養成合格者の現役パイロットは、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

日頃から周りの人と円滑なコミュニケーションがとれるように、練習することが重要です。
なぜなら、パイロット自社養成グループワークでは、当日見ず知らずの受験生たちと難しい課題に取り組み、答えを導き出す必要があるからです。

例えば学生の方は、授業で出会った初対面の学生とすぐに打ち解けるようにし、買い物をする時に積極的に店員に話しかけるなど、自分からコミュニケーションを取っていくことに抵抗がないようにする練習をすると良いでしょう。

グループワーク受験者からのワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、グループワーク受験に当たってのワンポイントアドバイスを、パイロット志望の皆さまにお送りします!

まず初めに、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)卒業生で、自社養成合格者の現役パイロットは、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

試験の前に受験者同士で雑談する時間があるので、自己紹介や気軽に情報交換するなどして打ち解けておくべきだと思います。
受験者同士でアイスブレイクしておくことによって、その後のグループワークも円滑に進めることができ、結果的に採用側にも好印象を残せるのではないかと感じました。

航空専門家 冨村からのグループワークのワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験の、グループワーク受験経験者から、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

どの航空会社でも共通しておりますが、自社養成のグループワークで「その時だけ演じればなんとかなる」といった意識が低い方(自信過剰な方)は、まずグループワークを超えることはできません。
グループワークには、仲間と何かをやる経験だけではなく、地頭力=仕事のセンスが必要だからです。
特に、依存心は見抜かれますので、自分に依存心がないかどうか、あるならば、どのような場面で出現するのか、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)にて自己分析し、そしてグループワークに何度も入って、経験値を稼がなければなりません。
2年ほどの経験を積めば、当たり前のように出来るようになります。

ANA自社養成パイロットの個人面接の試験内容・対策のコツ

ANAの自社養成パイロット採用試験(FCAT)での個人面接は、いわゆるパイロット向けでは標準的な個人面接を行なっているものと思われます。

標準的と言っても、パイロット向けの標準的な個人面接ほど、パイロット志望者皆さんが持つ、パイロットとしての資質、そして、地頭力=仕事のセンスを見抜いてくる面接はないと思います。

合格倍率から考えても、とてつもなく難しい面接となりますので相当な覚悟を持って、長期間にわたる準備が必要不可欠です。

試験の数ヶ月前から準備を開始した程度では、結果的に表面的な対策に過ぎず自己分析不足を完全に見抜かれてしまうでしょう。

ANA自社養成パイロットの個人面接試験内容・対策では、以下5つを解説します。

個人面接の試験内容とは?

選考の終盤という局面で行われる、ANA自社養成パイロット採用試験(FCAT)の個人面接。

ANA(FCAT)の場合は、人事担当者による個人面接となり、パイロットとしての心構えや職業意識はもちろんですが、ANAの一従業員として、どのように会社の生産性に貢献できるのか、そう言った社会人としての視点が完成しているかどうか、また、
その発言が事前に準備されているものだとしたら、その他の回答で矛盾が生じないかなどが評価のポイントとなってくるものと想定されます。

また、どうしてANAでなければならないのか、という点も大切です。
ANAが一番だから、とか、ANAが凄いから、なんていう依頼心の強いことをおっしゃるようでは、全く話になりません。

個人面接対策のコツ

ANA自社養成パイロット採用試験の個人面接の対策方法ですが、パイロット採用試験の中でも、一番準備に時間がかかるものです。

新卒採用でANA自社養成に内定いただきたいのであれば、中学生や高校生の早期段階から自己分析を始め、2〜3年間ほどの地頭力=仕事のセンスを鍛える実証の場、例えば、半年以上の長期留学経験など幅広く自発的なチャレンジ経験を積むことで、これまでのパイロットになるために挑戦してきたことを振り返り、誰が聞いても分かりやすいように明確にしておく必要があります。

そして、自分が目標とするパイロット像とANAに入社してパイロットになりたい理由、自分がANA自社養成パイロットになることによってどのように会社に貢献できるのか?
それが大切に思います。

自己分析が不正確では自分の強みを面接官に適切にアピールすることが出来ません。
また、実証の場がほとんど無い状態で自己分析しても実証していないわけですから、自己分析は不正確でしょう。

一般企業向けの自己分析を行うだけでは、ANA自社養成パイロット個人面接の水準には届きません。
専門家の指導の元、2〜3年の時間をかけて、心理学的なアプローチも用いて自己分析、自覚を促しましょう。

PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)では、上記の心理学的アプローチを用いて正確な自己分析を行った上で、パイロットとしての資質が完成した状態から、ようやく面接準備に入るのです。

自社養成合格者からの個人面接ワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、個人面接受験に当たってのワンポイントアドバイスを、パイロット志望の皆さまにお送りします!

まず初めに、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)卒業生で、自社養成合格者の現役パイロットは、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

私は、ほぼ毎日のように志望動機を書き、何度も専門的な知識を持つ指導者(PJ SFA教官)からご指摘をいただいては、一から書き直すということを繰り返していました。

原稿量の総ページ数は100ページを超えていましたが、じっくりと自分に向かい合うことで、面接本番の際に焦ることなく面接官の意図を理解し、適切な受け答えをすることが出来ました。

個人面接受験者からのワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験の、個人面接受験経験者から、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

一問一答での面接対策は避けたほうがいいです。
なぜなら、予め質問の答えを用意してしまうと、想定外の質問に答えられない可能性や、機械的に原稿を読みあげている印象を面接官に与えてしまうからです。

ANA自社養成個人面接では、面接官と心を通わせる必要があります。

航空専門家 冨村からの個人面接のワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、個人面接について最後のワンポイントアドバイスを、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーで教鞭を握る、パイロット養成コンサルタント(冨村)は、以下のように回答しています。

最近は、ネットを検索すれば、どのような質問が過去にされていたのか、どういった回答をされたら通過したのか、簡単に出てきます。しかしよく考えればわかることですが、その回答は、ネット上を通して何度も、複数人で使い回しされていますから、個人面接ともなると、受験者の多くが、同じことを話し出すので、採用担当者としても困惑しています。

悪質なのが、そういった過去問を販売する者がいること。これは業界全体で問題視しており、厳しく方の裁きが与えられるものと思います。パイロット志望者の皆さまも騙されて購入しないようにしてください。

そもそも、質問の回答によって点数をつけているものではありませんから、そんな形でしか対策ができない方は、本質的な力のなさを簡単に見抜かれて途中敗退します。

回答の内容よりも、面接官と本音で語り合うこと。そして受験者の真の実力は、面接準備をすることで磨かれるのではなく、日頃のコツコツとした積み重ねの結果だということを認識し、早期対策を開始してください。

ANA自社養成パイロットの適性検査・航空適性検査 FFS(フルフライトシミュレーター)の試験内容・対策のコツ

自社養成パイロット採用試験らしい試験でもあり、パイロット志望者の皆さまにとって、どう準備をしたら良いのか分からない、、、といった悩みを持ちやすいのが、適性検査です。

会社によって呼び方や試験方法が全く異なります。

ANAでは、FCATの中で1回、その後の本選考で1回行われているようですが、どちらとも、操縦の上手い下手ではなくて、工夫して取り組めるかどうか、状況変化に対応できるか、負荷がかかっても精神状態に変化が少ないか、説明を飛ばさずに理解できるかなど、操縦とは関係のない、どちらかといえば、日常からの仕事の能力のようなものが見られています。

15年ほど前までは、適性検査といえば、操縦の上手さやマルチタスクうんぬん言われていましたし、実際に冨村も某有名誌の適性検査原稿を監修していましたが、現在は、パイロットに求められる能力が大きく変わり、受験者の本質的な能力をズバリ見抜かれるようなものに変わってきています。

2回ある適性検査はもちろん、面接試験も、SPI試験も、グループワークも、、、

どんな試験においても、すべて受験者の本質的な能力を様々な切り口で見ているに過ぎず、試験ごとに表面的に準備をしても簡単に合格しないのが実情です。

ANA自社養成パイロットの適性検査試験内容・対策では、以下6つを解説します。

適性検査の試験内容とは?

ANA自社養成パイロット採用の適性試験は、以下の2種類あります。

・パソコンを使った適性検査 (FCATにて実施)
・FFSを用いた航空適性検査 (FCAT後の本選考で実施)

パソコンを用いた適性検査は、パイロットとして必要なマルチタスクや空間認識能力といった基本的な適性を判定するものです。

続いて、FFSはフルフライトシミュレータのことで、実際の訓練に使用する訓練機器を用いての適性検査となります。

FFSを用いた航空適性検査検査は2日間に渡って実施されます。
2日間実施するのは、2回同じことを経験させて、どの程度の進歩があるのか、その間にどのようなことを考え、準備してきたのか、地頭力=仕事のセンスを見る、といったものだと推察されます。

適性検査対策のコツ

FCAT内で実施するパソコンを用いた適性検査ですが、計算力、瞬発力、英語力、マルチタスク力、空間認識能力、コントロール力など組み合わさった総合的な試験ツールとなっています。
まるでゲームのようですが、評価の高い適性検査ツールの模様です。

このパソコンを用いた適性検査では、仮に適性検査ツールを知らない方であっても、様々な経験値からくる本質的な能力を兼ね備えている方であれば、1回目のスコアは低くても、2回目以降のスコアは急上昇しますので、先述の様々な能力を兼ね備えている、いわゆる地頭力=仕事のセンスがある方だと評価することができます。

ですので、このツールの存在を知っている必要はないかと思います。

逆に心配なのは、そういった様々な能力値が低い方の場合、(主に経験値が低いため過大評価をしていることに起因する)このツールを知って、予め経験するだけで点数が高くなる、、、と勘違いされていることです。

もし、これが罷り通るなら、そういった適性検査ツールの評価は低いはずですしANAが選考に選ばないのではないでしょうか。

心理適性検査同様に、仮に前もって内容を知っていたとしても、対策ができないようになっているのが、最近のツールの特徴で誤魔化しは一切できません。

時間をかけて経験値を積むしか対策はありません。

航空適性検査 FFS(フルフライトシミュレーター)対策のコツ

続いて、FFS(航空適性検査)の対策方法ですが、ジェット機の基本的な操縦方法をある程度基礎知識として知っておく必要はあると思いますが、それ以上に、コミュニケーション能力や人間性、地頭力=仕事のセンスを高めておく必要性があります。

ANA自社養成パイロット採用試験でも、ほぼ最終段階に入ってのこのFFS。
航空適性検査時には選考も終盤に差し掛かっているため、会社は受験者が本当にパイロットに相応しい資質があるか?、
現役のANAパイロットたちが「この人と一緒にフライトしたい!」と思えるか?、そういったことを見極めているからです。

試験だから、誰だって投げやりな態度は取らないでしょうし、猫を被ってFFSに乗るのは試験官も当然わかっています。
だからこそ、ちょっとした行動(思考)に明確な意識があるのか、そこに問題認識と改善への工夫が加えられているのかなど、
もう仕事としてのセンス以外に説明しようがない領域を見抜いてきます。

直前にFFSやシミュレータの体験をすることに、何らプラスはありませんし、私共PILOT専門進学塾でも、自社養成パイロット採用試験前に、適性検査のための対策を行うなど行なっておりません。

ビジターの方ほど、そういったリクエストをよく頂きますが適性の意味を履き違えていらっしゃるのではないかと思います。

もっと早期段階から、地頭力=仕事のセンスを身につけるための準備をされるべきと思います。

自社養成合格者からの適性検査ワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、適性検査受験に当たってのワンポイントアドバイスを、パイロット志望の皆さまにお送りします!

まず初めに、PJ SFA卒業生で、自社養成合格者の現役パイロットは、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

実は人間性を見ているのが適性検査です。

適性検査と聞くと、マルチタスクや空間認識力といった、いわゆる、能力を見る試験と思いがちですが、選考を通じて会社が見たいのは「人柄」です。

なぜなら、パイロットは将来的に多くの他の専門職と協力しながら飛行機を運航する立場になるからです。

たとえば、試験会場で社員の方に気持ちの良い挨拶ができるだけでも、印象は変わってくるのではないでしょうか。

適性検査受験者からのワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験の、適性検査受験経験者から、以下のようにアドバイスをお寄せくださっています。

試験本番では指示内容を素早く的確に理解して、課題をこなすことです。

詳しい試験内容は、一般公開されておらず、事前の対策が難しい試験だからこそ、咄嗟の判断力と理解力が求められます。

できる対策といえば、FCATのパソコンを使った適性検査は、本番の課題をこなす前に、数分間、与えられた課題を練習することができますので、この練習時間でしっかりとシミュレーションしておくことでしょう。

練習時間を使って少しでも本番の空気に慣れておくように、準備しましょう。

航空専門家 冨村からの適性検査のワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、適性検査について最後のワンポイントアドバイスを、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーで教鞭を握る、パイロット養成コンサルタント(冨村)は、以下のように回答しています。

適性検査にも種類があります。その種類に合わせて対策は異なりますが、その対策については、試験直前に体験程度で何とかなるような試験は少ないのが現状です。
実際に、長い期間入塾されてきた方は、直前の適性検査対策(模擬的に適性検査ツールを使う)をやらなくたって、当たり前のように合格されるのですが、、、
一方で、、、ビジターの方で、よく試験の2〜3日前のギリギリになって泣きついてこられて、直前だと厳しいことの説明を受けながらも模擬適性ツールで対策をする場合、ほとんど合格しません。短期間で定着することは難しいですし、そういった本質を見抜かれて落とされるのだと思います。
適性とはそれだけ人間性など、本質的な能力がベースにあるものであって、表面的なものではないし、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)の長期間の地頭を鍛える活動や対策にこそ、意味があるのだと考えていただきたいです。

ANA 自社養成パイロットの役員面接の試験内容・対策のコツ

さて!いよいよラストを飾る、ANA自社養成パイロット採用試験、最後の段階。

それが役員面接です。

役員面接の目的は、意志確認がほとんどではありますが、最終合格者数は決まっているわけですので、どれだけ意識が固まっていたとしても、その時点までの全体評価や、その時点で大体決まってきているであろう、訓練チーム全体のバランスを考えた結果、残念ながら敗退する可能性もまだあるのが、この役員面接です。

決して油断はできません。

ANA自社養成パイロットの役員面接試験内容・対策では、以下5つを解説します。

役員面接の試験内容とは?

その名の通りで、ANAの会社役員(取締役など)や、運航本部長クラスの方が実施する面接です。

役員面接であっても、聞かれることは個人面接と同じですが、この時点で必要な意識は信頼関係の構築です。

そもそも面接は信頼していただけるかどうかが突破の鍵となるわけですが、役員面接はそれ以上の信頼関係構築が大切です。

役員面接対策のコツ

ANAの役員面接では、会社の命運を握っている役員が面接を担当するわけですが、その役員や、これまで貴方をここまで通過させてきた採用担当者が困るのは、せっかく出した内定を辞退されてしまったり、訓練入る前に自己都合で退社するなどのケースです。

内定辞退はどれだけ会社に迷惑がかかるのか、考えたことはありますか?

実は最近、自社養成パイロット採用において、内定辞退が年々増えて来ています。

真剣に自社養成パイロット採用での内定のみを目指して頑張っている方にとって、屈辱的な話でしょうし、会社としても到底看過できないことなのです。

でも、内定を辞退することは労働者の権利であり、会社はそれに対して損害賠償請求することすらままなりません。

ですから、それだけ信頼関係を構築することは、とても大切なことなのです。

どうやったら、役員とも信頼関係を構築できるか?

その点は、ここまで正しい道のりで学んでこられた方にとっては説明の要らないことですね!

航空専門家 冨村からの役員面接のワンポイントアドバイス

ANA自社養成パイロット採用試験、役員面接について最後のワンポイントアドバイスを、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーで教鞭を握る、パイロット養成コンサルタント(冨村)は、以下のように回答しています。

役員面接では、貴方に内定を出すリスクを役員に感じさせないほど、嘘偽りのない信頼関係を構築することはもちろん大切ですが、もう一つ。
貴方はまもなく一人の従業員としてANAを背負う立場になるわけですから、オリジナリティあるその意気込みや具体的方策などがあってもいいかと思います。誰もが話すような当たり前のことを話しても心は打たれないでしょうし興味は出ないでしょうね。
熱意をもって、堂々と話すこと。相手が今何を聞きたそうにしているかを察知することなど気をつけて行けば、すぐに内定するかと思います。

まとめ

いかがだったでしょうか。パイロット志望の皆さまにとって、衝撃だったのではないですか?

PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーの門戸を初めて叩いてくださった方も、同じように、まず衝撃を受けられます。

自分がまだまだ足りなかったことに気づきます。特に優秀な方ほど、そういった傾向が強いです。

この自社養成コラムを読んで、これなら私は内定すると強がっていらっしゃる方は、勝手な憶測で申し訳ございませんが、まだ本質に気づけていない、まだまだこれからの方なのかな?と思います。

この記事を読まれて、本気でパイロットになりたい!
そう思い直していただけたら幸いですし、そんな方をこの航空業界は求めているのです。

でも今のままでは厳しいですね。

副操縦士として路線デビューする年齢の平均は、大体29歳前後です。

つまり、自社養成、私大航空操縦、航空大学校、いずれの道を辿ったとしても、浪人も留年もせずにストレートでパイロットになっている方は、世間が思うほど、ほとんどいらっしゃらないです。

既に大学生になっているし、、、
パイロット準備開始が4年遅れた、、、

と後悔された方もいらっしゃるでしょう。

でも今日が気づいた日なのであれば、皆さまにとって、今日が物事を始めるのに最良の吉日だったのでしょう。

自社養成記事

ここまで、ANAグループ(ANA・ANA WINGS・Peach)の、自社養成パイロット採用試験の傾向と対策について解説してきました。

自社養成記事は、あまりの長さに4部構成でお送りしています。それぞれ詳しいことは、各記事にまとめましたのでご確認ください。

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最後までお読みくださりありがとうございました!引き続き、各記事をお楽しみください。