〜あの日見た飛行機雲〜 国際線機長40年の想い 第一章
パイロット志望者の皆さま、はじめまして。
PJ SFAで教官をしております渡邊です。
私は約40年間、国際線パイロットとしてJALに勤務してきました。
長い期間、機長として空を飛び続けた経験と知識は何ものにも代え難い素晴らしい宝だと思っています。
私はそんな知識と経験を自分の物だけにしてしまうよりも、これからパイロットを目指す後輩たちに体力と時間が許す限り伝えていく事がパイロットとして残された私の仕事だと思い、現在PILOT専門進学塾(PJ SFA)にて教官を務めさせていただいております。
パイロットを目指す皆さんはお分かりの通り職業としてのパイロットは、なることも続けていくことも非常に大変な仕事ですが、大きなやりがいと何より生涯に渡って「夢」を持ち続けられる職業だと思っています。
パイロットを目指す皆さまにおかれては、それは様々な壁があると思いますが是非挫けず、パイロットになっていただきたいと思っています。
これから連載していきますブログは、私が授業中やパイロット相談に乗るときにいつも雑談としてお話しするような事を文章にまとめてみました。
ありがたいことに私の雑談はPJ SFAの生徒や現役パイロット達の間で人気だそうで、ブログとしてまとめることを理事長、先生方にすすめられたのでパイロットを目指す方々の助けに少しでもなれればと始めた次第です。
ブログを書く事は初めてですので、読み辛い点、分かり辛い点がございましたら申し訳ありません。

パイロット適性診断テスト特集
はじめに
子供の頃高空を飛ぶ飛行機が青い空に飛行機雲を引くのを見て「綺麗だな、いつか近くで見てみたい。」と思ったものでした。
コントレイル(飛行機雲)の出来る条件は厳しく、また自分の飛行機の作っている雲は見ることが出来ません。
同高度を飛んでいる飛行機や近くの高度をすれ違った飛行機が引いている雲を見て、自分達も飛行機雲を引いていると想像出来ます。
稀に薄い層雲上を飛行していて、背後に太陽を背負っている時に、丸い虹の様に輝いた光雲(彩雲)の輪の中に黒い点のように映った自機の影が飛行機雲の影を引いていると「綺麗な幸運」に感謝したものです。
オーロラや夕焼けに輝く山、月光に光る大河や湖など「綺麗だな」と思える感動に巡り合えるのは条件の良い天候に恵まれた時だけのもので、数えるほどの経験しかありません。
悪天候はそれ以上の頻度でエアラインパイロットの仕事に付きもので、少しでも条件の良いルートをデータや経験から選ぶのに神経を使います。
だからこそ綺麗な天候に感動も大きかったのでしょう。
人との係わりも、あの人と一緒に仕事が出来て良かった「次にまた」と思っても、同じ状況下でその幸運に巡り合えるのは乗員の仕事では中々ありません。 
種々の飛行機の訓練を受け、沢山の国の飛行場に行き、航空機の整備を始め多くの人に運航を支えられてエアラインパイロットの仕事が成り立ちます。
その中で通り一遍に仕事をしたのでなくもっと真剣に向き合っていれば、より良い違う景色が在ったのではと反省の続いた40年だったと思います。
副操縦士の頃、操縦を教わったり仕事を一緒にした先輩方は、戦中戦後の厳しい時代を飛行機に係わって来ていた為か寡黙で、多くの人は昔話をする機会は少なかったですが、皆共通して「飛行機好きの人」ばかりでした。
理由の一つは先輩方の辿って来た道には、危険と隣り合わせでの「チャレンジ」を発揮する場が沢山有り、当時の私が感じる冒険心や感動よりも大きなものが身についているように見えました。
戦後の飛行機に触れない時代を経ても、新しい飛行機で日本の空を飛びたいという強い気持ちが後輩に伝わっていました。
全く何もない敗戦後のブランクを経て、飛行機を作った米国から学び、航空界を一から立ち上げ、新しい伝統を我々後輩に残す努力を重ねていたように感じていました。
危険に近付かない新しい方法を探すのもチャレンジ、効率的な仕事の方法を探すのもチャレンジとして教えられ、我々もそれを後輩に伝えて来た思いを持っています。
これからの航空界にも「新しいチャレンジ精神」を発揮する場は幾らでも用意されている気がします。
理想に向って勉強でも、仕事でも真剣に正面から取り組んでいると結果も周りの景色も違って来ます。
厳しい訓練や身体検査を経て努力した先には、楽しい体験や良い仲間との出会いが必ず用意されています。
40年間を振り返ると「素晴らしい仲間」「厳しい天候」「機材への傾倒(理解し好きになる)」、新しいシステムや安全教育の「勉強」などに教えられ伝えることの連続だった気がします。
あの人とこんな話をし、あんな体験をしたっけ、、、。
飛行機雲のように断片的に出会い、流れて行ったセピア色の古い話が殆んどですが、パイロットを目指す若い人の「チャレンジ」する気持ちを抱かせる何かを感じ取っていただければ幸いです。
後半の部分は、エアラインパイロットに興味のある人が技術、訓練、適性、将来について漠然と抱いている疑問に対して「概略の案内」になればと思います。
最近LCC(LowCostCarrier)として幾つもの航空会社が出現しています。
これからパイロットを目指す人にとっては大きなチャンスです。
日本の航空会社も、世界の航空界の中で将来幾つかのグループに集合するような、大きなうねりの中に多かれ少なかれ巻き込まれていくと思います。
そしてLCCは「Loved Challenging Company」チャレンジする会社は愛される、と勝手に解釈しています。
新しいLCCだけでなく航空会社全般に言えることです。
無論Companyは人が作っています。
「チャレンジ」して下さい。

追記
このブログでの話は、先年法政大、航空大、崇城大、桜美林大で話をした折に余談として話をしてみようと思ってまとめた物が殆どです。
昔のパイロットはこんな人が居たのか、厳しいけど楽しそうだと「チャレンジ」する気持ちを持った一人でも多くの人が航空界を目指してくれることを望んで話をして来ました。
諸先輩方、同輩後輩の方々には、勝手に一部だけ取り上げ解釈をし、脚色したり、失礼にあたる部分多々有るかと思いますが時効としてお許しください。
第二章に続く・・・
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