「パイロット不足」というのは本当?
パイロット志望者の皆さまこんにちは!
JAMBO理事長・パイロット相談室相談員の冨村です。
最近、パイロットを目指されているという方が投稿しているSNSの書き込みを見ていると「パイロット不足と言われているから、自分にもチャンスはあるかも?」や「パイロット不足と言われているのに、内定倍率が高すぎる。パイロット不足というのは嘘だ。」という内容をとく見かけます。
これらは間違っている訳ではないのですが、100%正解かというとそうではありません。
今回は皆さんが気になる、「パイロット不足」についてご説明したいと思います。
「パイロット」、実は余ってる!?
「パイロット不足」と聞くと、飛行機を飛ばせる人が日本に全然おらず、航空業界が困っていると思われがちです。
しかし、実際のところ、日本には航空機操縦免許を所持している人は意外な事に大勢いるのです。
数十年前と違い、多くの国内フライトスクールが開校していたり、海外へ航空留学へ行く敷居もずいぶん低くなったことにより、操縦免許自体は取りやすくなりました。
現在、航空操縦に興味があるリタイアした方は勿論、最近では現役のサラリーマンも国内フライトスクールに通ったり、航空留学をしてライセンスを手に入れるようになっています。
ある程度のお金と時間をかければ、誰でも「パイロット」にはなれます。
しかし、「パイロット」になったとしても、「職業としてのパイロット」になれるかはまた別問題なのです。
この事をまず理解しなければいけません。

「職業としてのパイロット」は常に不足している
上述の通り、パイロットになること自体は簡単で、日本国内には多くのパイロット(免許所持者)がいます。
しかしその中で、エアラインに入社して「職業としてのパイロット」として活躍している人はあまりにも少ないのです。
エアラインパイロットとは、毎日、何百人もの乗客の命を預かって航空機を空に飛ばし、目的地まで無事に送り届ける仕事。
つまりそれだけ責任が重く、求められるものは多くなります。
ですから、エアライン各社がパイロットを採用する際には、様々な厳しい基準を設定してハードルを上げに上げるので、結果として内定倍率が跳ね上がるということになっているのです。
もっとも、高い合格基準設定のおかげで、特に日本のエアラインは非常に優秀な人材のみがパイロットになるという利用者には嬉しい状態を常に維持しておりますが、あまりにも高い基準のために多くの人数を採用できず、エアラインパイロットの数が少なく、現役パイロット達がハードスケジュールになってしまっているという現実もあります。
つまり話をまとめると、日本には「パイロット」は大勢いるが、エアライン各社が求めている人材のハードルは高く、「職業としてのパイロット」は不足している。ということです。
クレームを頂く覚悟で書きますが、国内フライトスクールや航空留学の斡旋会社の謳い文句として「航空操縦免許を取得して、エアラインパイロットを目指そう」というものを多く見かけます。
しかし、免許を持っているということはエアライン採用に有利になる事はなく、寧ろエアライン側から年齢的な事を心配されたり、訓練用の小型機で慣れてしまった操縦の癖が指摘されたりと、かえって不利になる事が多いので要注意です。
実際に、パイロット相談室にお越しいただいた方の中にも何名か航空留学の斡旋会社の話に乗ってしまい、外国で免許取得後、エアラインパイロットを目指して何度か自社養成をチャレンジをしましたが上手くいかず、悩んでいるという方々がいました。
彼らは全員、彼らなりの努力を精一杯してきたという事は相談を通して分かりましたが、エアラインパイロットとして必要な専門的な適性が足りておらず、それを指導していくには時間がかかり、すると年齢的な問題で採用基準外になってしまい、現実的にエアラインパイロットになれる見込みがない事をお伝えし、他の進路を検討する事をお勧めしました。
彼らは皆悲しそうな顔をして私の話を聞いていましたが、本気でエアラインパイロットを目指されている方にそのような話をする我々指導者もとても辛いです。
そのような悲しい思いをする人を今後1人でも生まない為にも、私たちはこうして情報発信を続けて行きますし、パイロット志望の皆さまも確かな情報を掴んで自身の夢に向かってもらいたいと思っています。

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