パイロット志望はパソコン必須?
パイロット志望の皆さま、こんにちは。JAMBOスタッフです。
突然ですが、パイロット志望の皆さま質問です。
エアラインパイロットにパソコンスキルは必要だと思いますか?
パイロットは、操縦テクニックが求められる職人の世界で、パソコンのようなシステムとは無縁と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、現代のエアラインパイロットには、システムを理解し、それを操作するスキルが求められています。また、そのスキルは身近な分野で言うと、パソコンで身に付けられることができると、考えています。
しかし、昨今の学生さんを見ていると、パソコンに不慣れどころか、メールの送り方も分からない方もいらっしゃいます。
勿論、パソコンが使えない=パイロットになれないでとまでは言わないですし、このスマホやタブレットが主流の時代にパソコンが使えない人が多いことを憂いでいる我々が古臭いのかもしれません。
しかし敢えて、今回の記事ではパイロット志望がパソコンに慣れておいたほうが良い理由を、説明させて頂きます。

現代の飛行機=高度なシステム
エアラインパイロットがパソコンに慣れておいたほう理由の1つ目をご説明致します。
現代の旅客機は2名のパイロットと自動操縦が上手く組み合わさることによって、安全運航が保たれています。
たとえば、パイロットの訓練審査プログラムにCBTAというものがあります。CBTAとは、Competency based training and asesmentの略で、パイロットに必要な能力を10個定義しています。
その10個の能力のうちの1つに、ACFT FLT Manegement Automation、つまりオートパイロットを上手く使えるかどうかがパイロットに必要な能力として挙げられています。
このオートパイロットを上手く使えるとは、どういうスキルを指すのでしょうか?
ズバリ、システムの思考を先読みして、モードを使い分ける、あるいは入力ができるスキルです。そしてこれは、パソコンを始めとした機械いじりのセンスと関係があるのではないかと思っています。
例えば、エクセルで関数を組むとき、あのセルにこの数値を入れてしまうとエラーが出そうなど、基礎知識に基づいて予測するはずなのです。それはオートパイロットも同じです。このモードでこういう状況になったら、システムがどのような反応をするかなど、パイロットも知っている必要があります。オートパイロットと聞くと機械が勝手に飛ばしてくれるように想像する方もいらっしゃるかもしれませんが、パイロットが楽をできる訳でもなく、運航やシステムを俯瞰し、使いこなせる方でないと現代のパイロットは務まりません。
こういったスキルに加えて、所謂在来機に求められた操縦技量も身につける必要も当然あるので、いかに現代のパイロットが大変な職業か分かります。
話を戻すと、パソコンに余りに慣れていないと、システムを理解し、その動きを予想する能力が養われず、現代の飛行機を飛ばすには、苦労する可能性があるかもしれませんね。
パソコンが苦手だと生じる問題 in 訓練生時代
続きまして、エアラインパイロットがパソコンに慣れておいたほう理由の2つ目をご説明致します。
どんな優秀なパイロットにも訓練生時代がありますね。その訓練生時代にパソコンを使う機会は意外と多いのです。
例えば、航法の授業で図形の作図を行うことが多いのですが、そのソフトはパソコン専用だったりします。航空業界もペーパーレス化が進んでおりますので、パソコンが使えないと、訓練生の段階で教官や同期と訓練資料の共有が出来なくなってしまいます。
また、私立大学のパイロットコースは工学部に設置されている場合が多いので、1年生の間は一般教養として、データの分析等を行う機会があるそうです。
その際に使うのは、言わずもがなエクセルですが、あまりにも不慣れだと、単位取得に苦労されてしまうかもしれません。その結果、パイロットの座学に集中できないことがあればまさに本末転倒ですね。
パソコンが苦手だと生じる問題 in 地上研修時代
続きまして、エアラインパイロットがパソコンに慣れておいたほう理由の3つ目をご説明致します。
日本でエアラインパイロットになる場合、必ずと言ってよいほど地上研修の時期があります。
この地上研修の時期では、これからパイロットとして運航の最終責任を負う立場になるからこそ、エアラインの職種の繋がりを学ぶために、グランドスタッフ、整備の部品管理、スケジューラーなど様々な地上の職種に配属されます。
例えば、地上研修中のパイロット訓練生も、スケジューラーとして、パイロットやCAのスケジュールを組む機会があります。このスケジュールは当然、エクセルで組むのですが、その際にエクセルが余りに使えない若者が多く、現場が混乱したという話を採用担当者から聞いたことがあります。
社会人としてパソコンのスキルが必要なのに、最近の若者は使えない人が多いという話は聞きますが、パイロット訓練生もそうだったとは驚きですね。
しかし、パイロットも一社会人であり、パイロットもしながら他の地上職を兼任することもありますから、地上研修が終わった後も、パソコンスキルの重要性は以前高いのではないでしょうか。
なぜパソコン嫌いの若者が増えたのか?
ところで、なぜパソコンに不慣れ、ひいては、避ける人が増えたきたのでしょうか?
勿論、スマホやタブレットが便利で必要なくなった面もあるとは思いますが、一番の原因は学校に授業に取り入れられたことではないでしょうか。
学校のパソコンの授業はインプット重視です。授業というパッケージの中で決められたこと(パワポでスライドを作り、エクセルでデータの分析など)が達成できるかが評価軸となります。
そういった環境でパソコンを学ぶと、センスの良い方はぐんぐん吸収し、授業時間以外でも、自分のやりたいことをパソコンでアウトプットしていきます。一方で、取っつきが悪かった方は、他の人との評価のなかで、自分はセンスが無いと思い、プライベートでアウトプットしない。つまり、パソコンを避け始めるのではないでしょうか。
取っつき方が悪くても、センスや応用力が無い訳ではないと思います。本来であればパソコンを通じてやりたい事を試行錯誤しながら、作ることで、自然にパソコンを学べた可能性もあるではないかなと個人的には思います。
最後に
パイロット志望がパソコンに慣れておいた方が良いと思う理由と、パソコンが苦手な方が増えている理由を分析しましたが、いかがだったでしょうか。
賛否両論あるとは存じますが、パイロット志望の皆さんはどう感じたでしょうか。今回の記事をご覧になり、「やってみよう!」と思った方は、トライすれば良いでしょうし、「パソコンより他に大事なことがある!」と思う方も当然いらっしゃるでしょう。
正解はありませんので、それぞれが思う方法でパイロットに近づいてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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