ステイ先で学ぶ政歴シリーズ 海外編8〜ウクライナ 憎悪の連鎖〜第1章
皆さん、こんにちは!
JAMBO STAFFの伊藤です!
JAMBOは、パイロット相談室の他にパイロット養成校である、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーを開校しています。
PILOT専門進学塾では、パイロット適性を向上させるための専門指導を行なっているのですが、専門指導内で過去に起きた航空事故を紹介することもあります。
そのために先日、過去の航空事故のファイルを整理していたのですが、ある事故(事件)について思うところがあり、それについてブログにて書きたいと思いました。
マレーシア航空17便撃墜事件
皆さんは「マレーシア航空17便撃墜事件」という事件はご存知ですか?
「マレーシア航空17便撃墜事件」は、2014年7月17日にオランダのアムステルダム・スキポール空港からマレーシアのクアラルンプール国際空港に向かっていたマレーシア航空17便が、17時15分頃ウクライナ東部ドネツィク州上空を飛行中に何者かが発射した地対空ミサイルによって撃墜され、乗客乗員298名(全員)が亡くなったという痛ましい事故(事件)です。
ミサイル攻撃を受けたマレーシア航空17便はロシア国境から40km程の距離にあるグラボべ村に墜落し、機体の残骸と遺体、荷物はグラボべ村中に散らばり、その光景はこの世の地獄だったと言います。
散らばった機体や遺体、荷物はドネツィクを支配している親ロシア勢力によって回収され、事の真相は今も闇の中です。
なぜ事故(事件)は起きたのか
マレーシア航空17便が飛行していたドネツィクは、当時、ウクライナからの独立を求めてドネツィクの住民と駐留軍が武装蜂起を起こし、2014年の4月には内戦状態に陥りました。
5月になると戦力で劣勢なドネツィクを支援するためにロシア軍が介入してきており、実質ロシア・ウクライナ間での大戦争に発展していました。
マレーシア航空17便が撃墜された6日後に同じ空域でドネツィクの親ロシア勢力によってウクライナ軍の戦闘機2機が撃墜されている事から、いかに危険な空域であった事が分かります。
結局、事故(事件)発生後、ウクライナ軍、ドネツィクの親ロシア勢力、ロシア軍共に自軍の関与を否定し、他勢力が行なったと罪の擦り合いをし、未だにどこの勢力によって撃墜されたのか、はっきりとは分かっていませんが、3勢力とも共通して言うのが「誤射」の可能性が高いということです。
3勢力とも死力を尽くして戦っているのですから、自軍の識別表に無い航空機の反応を見たら敵機だと思い、すぐさま攻撃をします。
大変厳しい言い方をこれからしますが、このような空域を飛行していた場合、敵機に誤認されて攻撃される事は当然の結果です。
パイロットの仕事は、乗客全員を無事に地上におろす事です。
そのためには、パイロットは今から飛ぶ航路の状況についての全てを把握していなければなりません。
航路上の地理、気象状態、歴史、現在の出来事など全てです。
一つでも危険なリスクが思い当たったら、パイロットはフライトの中止か別ルートでの航行を提言しなければなりません。
死者に鞭打つ事は、私としてもしたく無い事なのですが、業界の人間として、世間で言われているような、「かわいそうな事件」で済ませられず、「マレーシア航空17便撃墜事件」については、パイロットの認識不足が引き起こした不幸な事故(事件)だと言わざるを得ません。
PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーでは、このような過去の事故や事件を参考にして大局を見られるようなパイロットを養成しています。
しかし、なぜウクライナ・ロシア地域でこのような問題が発生するのか。
その歴史を第2章で説明していきたいと思います。
第2章に続く・・・
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