航空留学が現在主流ではない理由

パイロット志望の皆さまこんにちは。JAMBOスタッフです。

パイロットになるための道として、一昔前までは主流だった航空留学。現在のパイロット養成の現場ではあまり聞かなくなりました。

とはいえ、航空事情にあまり詳しくない一般の方々にとっては、まだまだ航空留学は主要な進路先として考えられています。

しかし、現在ではパイロットになるために航空留学をすることがかえって遠回りになってしまうリスクがあることは事実です。

今回は現在航空留学が主流ではない理由についてお話しします。

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海外と国内の訓練の差

まず挙げられるのは、国内でライセンスを取得する場合と海外でライセンスを取得する場合の訓練の差という点です。

私大航空操縦など、日本国内の訓練機関は通常、小型機訓練の段階から中型機・大型機を操縦する前提で訓練カリキュラムが進みます。それに対し、海外の訓練機関では小型機は小型機の訓練のみで、中型機・大型機の操縦を前提とした訓練は行なっていないのが普通です。

なぜこの差があるのかというと、主な航空留学先であるアメリカやカナダといった国は日本と比べて国土・農地が非常に広いため農薬散布などの生活において航空機操縦の必要性があり、生活必需品である小型機、それに伴うライセンスは車と自動車免許と同じような位置付けとされています。最初からエアラインを目指している人ばかりでないのが特徴です。
一方、日本は飛行機を所有することは一般的でなく、ほとんどの場合、将来的にエアラインパイロットを目指しており、そのためにライセンスを取得したいから入学(入校)したという方が一般的ですので最初から中型機・大型機操縦を視野に入れた訓練を実施しているのです。

また、理由は後述しますが、国内の訓練機関の教官は退職したパイロットが務めている場合が多いのですが、海外の訓練機関ではライセンスを取ってまだ日の浅い、経験不足なパイロットが教官を務めている場合が多いです。当然、経験の浅い教官に教えを受けてしまうと変なクセがついてしまったりして技量に不安が出ます。

これらのことで国内エアラインは海外でライセンスを取得してきた志望者よりも国内で訓練を終えた志望者を採用したがる傾向があります。

実はお金がかかる

よく航空留学の斡旋会社が使う文句として、航空留学は安くライセンスを取れるとありますが、それは斡旋会社が作成したスケジュール通りにいったらの話で、実際には教官や別の訓練生の予定、天候や整備などの理由で斡旋会社が作成したスケジュール通りにはいきません。

更にこうした会社の見積もりでは、現地での生活費やその他発生する費用が含まれていない場合が多く、留学してみたら結局数千万円かかってしまい、私大や航大を目指した方が安かったね、なんていうことはよくあります。

加えて昨今は円安ですからこうした傾向はより強まっているものと思います。

海外エアラインへの就職はほぼ不可能

航空留学を希望される方の理由として、海外エアラインに就職したいというものがありますが、当該国の国籍を有していない限り、現実的な話ではありません。

日本もそうですが、エアラインが常に欲しているのは航空運行の権限がない副操縦士ではなく、権限がある機長なのです。
機長クラスですと海外エアラインからも採用されやすいですが、副操縦士、有資格者クラスですとその国の国籍保持者が採用されます。アメリカもカナダも日本同様、エアラインパイロットを目指す人が多い中、他国籍の人間を採用している枠はありません。

例外を言えば、フィリピンやパラオなどの国は外国人でも積極的にパイロットの採用を行なっておりますが、これらの国々はパイロットを目指す人(目指せる人)がそもそも少なく、交通インフラを維持するためにも求人は多いのですが、労働条件は悪いです。
もちろん、それでも中小国エアラインにもそれぞれの魅力はありますので、やり甲斐を優先してパイロットになられている方々もいますので、後は本人のライフプラン次第となります。

そもそも日本は飛行時間250時間で事業、多発、計器のライセンスが取れて、エアラインの採用試験に応募することができますが、世界の標準では1500時間のフライトタイムが必要です。日本の必須飛行時間が少ないから技量が低いというわけではなく、本来1500時間かかる経験値を250時間で稼ごうとする訳ですから、それだけ国内の訓練は厳しいということです。
また、ここが前述した海外訓練機関のフライト教官の経験が浅いという理由でもあり、海外は1500時間のフライトタイムを稼がなければいけないため、エアライン入社希望の人は訓練機関卒業後、教官職をしながらフライトタイムを稼いでいるからです。例えるならば自動車免許を取得するために教習所に通っていた教習生が免許取得後、そのまま自分が通っていた教習所の教官になっているといった具合です。自動車に例えて考えてみてもなかなか恐ろしい話だと思いませんか?でもこれが世界標準なのです。

そしてお金についてのお話もしましたが、1500時間稼ぐ間の生活費や、就職に繋がる海外の私大など訓練費などで数千万は確実にかかってきます。

だったら最初から日本で取った方がいいと思いませんか?

実は外国でエアラインパイロットを目指している人たちは、日本の制度を羨ましがっているのです。
実際に日本でパイロットになりたいというお問い合わせも海外から多数いただいております。

実は日本は世界の中でパイロットになるのにとても恵まれている環境であることを自覚してください。

【告知】崇城大学を分析・紹介 入学説明会・オープンキャンパスについて

【告知】 PILOT専門進学塾で行われるイベント紹介

11/5(日) 11時〜  私大パイロット進路相談会(前半の部)

パイロット私大進路相談会では、私大操縦進学希望者向けにパイロット入試の専門家が丁寧にご相談に応じます。

どんなパイロットになれる私大があるのか、私大操縦に進学するメリットとはなんなのか、自分にあった大学選びをしたい、そもそも私大操縦ってなんなのか。様々な疑問があると思います。

学校や、他のスクールでは習うことがない、その答えを相談会内で伝授しますので、どうぞご参加くださいませ。

当日は、現役パイロットが参加し、座談会形式で交流することができます。(20歳以上の参加者様のみ、同日19時頃から開催予定のパイロットを囲んでの懇親会にご参加いただけます)

対象者は中学生以上です。私大操縦進学を検討されているご本人のみの参加若しくは、保護者様1名様までご同席可能ですが、保護者様だけのご参加はできません。必ずご本人様がお越しください。

現役パイロットと座談会をしよう!! 11/5私大パイロット進路相談会(11/5前半の部)

11/5(日) 14時〜  自社養成&私大操縦パイロット進路相談会(午後の部)

自社養成&私大操縦パイロット進路相談会は、自社養成志望者と私大操縦進学希望者向けにパイロット入試の専門家が丁寧にご相談に応じます。

自社養成・私大操縦の基本情報の説明だけでなく、自社養成のための進路相談やインターシップ相談、SPI対策相談など、自社養成に特化した個別相談と、私大操縦のための進路相談、面接対策相談、学科相談など、私大操縦進学に特化した個別相談を実施致します。

自社養成についての事前情報を持っているのとそうでないのでは、合格率に大きな違いがあります。現在、自社養成受験を考えている方は、是非ご参加下さい。私大操縦志望者の方も同じく、事前に確かな情報をゲットして、対策するようにしましょう。

当日は、現役パイロットが参加し、座談会形式で交流することができます。(20歳以上の参加者様のみ、同日19時頃から開催予定のパイロットを囲んでの懇親会にご参加いただけます)

自社養成、または私大操縦進学を検討されているご本人のみの参加若しくは、保護者様1名様までご同席可能ですが、保護者様だけのご参加はできません。必ずご本人様がお越しください。

現役パイロットと交流できるチャンス!! 11/5自社養成&私大操縦パイロット進路相談会(11/5後半の部)

PILOT専門進学塾 2024年度新規入塾者募集開始

JAMBOが運営するPILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミーの2024年度新規入塾者の募集が開始されました。

PILOT専門進学塾では私大航空操縦・航空大学校受験対策、自社養成対策と有資格者転職対策といった多くのコースをご用意しております。

[告知] PILOT専門進学塾 2024年度 新規入塾 募集開始します

PILOT専門進学塾に入塾するためにはパイロット適性診断テストを受験していただく必要があります。

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パイロット適性診断テストのご予約

パイロット適性診断テストのご予約は、パイロット相談室の「相談予約」にて承っております。

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2023年度合格速報

2023年、PILOT専門進学塾・シアトルフライトアカデミー(PJ SFA)の私大パイロット養成コース(航空操縦)今年の合格者は・・・

  • 崇城大学5名(研究生-履修証明プログラム生-1名、パイロット特別選抜2名、一般選抜前期2名)
  • 第一工科大学2名(一般試験2名)
  • 東海大学1名(一般選抜)
    計8名合格

という結果でした!
またしてもPJ SFAの生徒は全員合格です!!(複数試験合格者含む)

皆さん本当によく頑張りました!

また、今年の崇城大学合格者の2名は未来人育成特待生制度「ミライクプレミアム」と「ミライク50」を勝ち取りました。昨年に続く快挙です!

ミライクプレミアムは入試の得点率と成績順位に応じて選考される特待生制度で、ミライクプレミアムを獲得しますと学費が全額免除となります。

また今年は、崇城大学の中でも自社養成訓練生並の実力がないと入学できないとされる研究生(履修証明プログラム生)の募集が2名あり、弊塾から1名がチャレンジし、見事合格しました!なお、もう一名の方は、PJ中部校に加盟している「飛鳥メディカルクリニック」福本先生の受検者様との情報が入っています。

ミライクや研究生に選ばれることは名誉なことでもあり、かつ、大変難しいことですが、生徒の並々ならぬ努力の結果、今年はPJ SFAから3名が合格をいただきました。

昨年は、私大受験生が多い年でしたので、計12名の合格。それに続いて、今年は8名となると、少し寂しい感じもしますが、そもそも入塾者数に波がありますので、むしろ来年受験生の方が多いため、今後にご期待頂けましたらと思います。私大のパイロット養成コース(航空操縦)は近年の受験者数増加により非常に難易度の高いものとなっていましたが、弊塾からの受験者数が少ないにも関わらず、これだけ多くの好成績を残せたのは、誠に素晴らしい結果と考えます。

生徒一人ひとりの努力が実ったこの結果に、PJ SFAスタッフ一同大いに感動しました。

合格されました皆さん、本当におめでとう!!

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